作成日：2024年10月07日
「FileMaker Data API を実行」の使い方（１）
どうも、にゃん太です
「FileMaker Data API を実行」というスクリプトステップがあります
これまで何となく使ってこなかったのですが、2024で新しい機能が追加されたので、せっかくの機会と思って使い方を調べてみました
今回のメモでは、「FileMaker Data API を実行」について書いていきます
「FileMaker Data API を実行」とは何か
まず名前から勘違いしやすいですが、「FileMaker Data API」とは違います
「FileMaker Data API」がWebサービスからアクセスする為の機能なのに対し、「FileMaker Data API を実行」はFileMaker内部からアクセスする為の機能です
ですから、オフライン環境でも使用可能です
「FileMaker Data API を実行」はどんな時に使うのか
「FileMaker Data API を実行」は現在のレイアウトやテーブルに関わらずデータにアクセスする事ができます
即ち、現在のテーブルとリレーションで繋がっていない対象からデータを取得可能です
あるいは、現在表示しているテーブルから、現在の検索結果の表示を変える事なく別の条件でデータを抽出する事もできます
「FileMaker Data API を実行」の使い方
「FileMaker Data API を実行」はターゲットとリクエストを指定します
ターゲットは取得結果を返す場所で、フィールドもしくは変数を指定します
リクエストは実行する為の条件をJSON形式で指定します
設定可能なキーは下記の通りとなります
- action
-
行う処理の内容を指定します
- read : データを取得
- metaData : テーブル、レイアウトの構造を取得
- create : レコードの作成
- update : レコードの更新
- delete : レコードの削除
- duplicate : レコードの複製
このキーを指定しなかった場合、「read」が割り当てられます
- version
-
実行するバージョンを指定します
- v1
- v2
- vLatest
このキーを指定しなかった場合、「v1」が割り当てられます
- layouts
-
処理を行うレイアウト名を指定します
「action」で「metaData」を指定した時以外は必須条件となります
- tables
-
「action」で「metaData」を指定した時に指定するキーとなります
構造を取得したテーブルオカレンス名を指定します（テーブル名でない事に注意！）
- query
-
処理対象となるレコードを指定する条件です
フィールド名と値をセットで指定します
query、recordIdは両方指定する事はできません
- recordId
-
レコードを固有のID番号で指定します
query、recordIdは両方指定する事はできません
- sort
-
レコードのソートを指定する事ができます
「fieldName」で対象フィールドを、「sortOrder」で昇順／降順を指定します
- offset
-
「read」で複数データを取得する場合に、途中のデータから取得する場合に何番めかを指定します
このキーを指定しなかった場合、「1」が割り当てられます
- limit
-
「read」で複数データを取得する場合に、何件分のデータを取得するかを指定します
実件数の方が少ない場合は全件取得します
このキーを指定しなかった場合、「100」が割り当てられます
- layout.response
-
異なるレイアウトのコンテキストでデータを取得する場合にレイアウト名を指定します
このキーを指定しなかった場合、「layouts」と同じ値が割り当てられます
- portal
-
データを取得するポータルを指定します
指定しない場合は全てのポータルデータが取得されます
- offset.portal-name
-
関連レコードの取得開始番号を指定します
「portal-name」にポータルのオブジェクト名、もしくは関連テーブル名を指定します
このキーを指定しなかった場合、「1」が割り当てられます
- limit.portal-name
-
関連レコード取得時の取得件数を指定します
「portal-name」にポータルのオブジェクト名、もしくは関連テーブル名を指定します
このキーを指定しなかった場合、「50」が割り当てられます
- fieldData
-
「create」「update」する場合のデータ内容を指定します
フィールド名と値を指定したJSON形式で指定します
- portalData
-
「create」「update」する場合のデータ内容を指定します
フィールド名と値をセットで指定します
- modId
-
「update」の場合に、対象の「modId」を指定する事ができます
一致しない場合、レコードは変更されません
- options.entrymode
-
「create」「update」でデータを書き込む場合に、入力値の制限を逸脱した入力を許可するかを指定する事ができます
- script : 入力値の制限を無視する
- user : 入力値の制限に逸脱する書込不可
このキーを指定しなかった場合、「user」が割り当てられます
「FileMaker Data API を実行」の使用例
上記の説明だけでは分かりづらいので、使用例を見てみましょう
まずは元となるテーブルを用意します
データは以前学生個人情報ジェネレータで作成したダミー情報を使用します
テーブル構造の取得
スクリプト
# ################################################## # FileMaker Data API を使用したテーブル構造の取得 # ################################################## 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "action"; "metaData"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "version"; "vLatest"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "tables"; "全校生徒名簿"; JsonString )] FileMaker Data API を実行 [選択; ターゲット: $result; $param] フィールド設定 [result::result; JSONFormatElements ( $param )]
上記を実行すると、resultフィールドには次のような内容が取得できます
結果
{ "messages": [ { "code": "0", "message": "OK" } ], "response": { "baseTable": "全校生徒名簿", "fieldMetaData": [ { "autoEnter": false, "fourDigitYear": false, "global": false, "maxCharacters"; 0, "maxRepeat": 1, "name": "姓", "notEmpty": false, "numeric": false, "repetitionEnd": 1, "repetitionStart": 1, "result": "text", "timeOfDay": false, "type": "normal" }, { "autoEnter": false, "fourDigitYear": false, "global": false, "maxCharacters"; 0, "maxRepeat": 1, "name": "姓", "notEmpty": false, "numeric": false, "repetitionEnd": 1, "repetitionStart": 1, "result": "text", "timeOfDay": false, "type": "normal" } ], "portalMetaData": {} } }
尚、取得できるフィールド情報はレイアウトに配置されているものだけとなりますので、ここでは２つのフィールド情報だけを取得しています
レコードの取得
スクリプト
# ################################################## # FileMaker Data API を使用したレコードの取得 # ################################################## 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "action"; "read"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "version"; "vLatest"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "layouts"; "全校生徒名簿_一部表示"; JsonString )] FileMaker Data API を実行 [選択; ターゲット: $result; $param] フィールド設定 [result::result; JSONFormatElements ( $param )]
このスクリプトの結果は次の通りです
結果
{ "messages": [ { "code": "0", "message": "OK" } ], "response": { "data": [ { "fieldData" : { "主キー" : "970CCDEE-A6B9-469F-8BBB-27F1A07A8EB9", "名" : "有咲", "名フリガナ" : "アリサ", "姓" : "熊本", "姓フリガナ" : "クマモト", "生徒番号" : "240001" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1126" }, { "fieldData" : { "主キー" : "DEABAF3E-8A3B-411D-8AC0-582C6D38D01A", "名" : "悠河", "名フリガナ" : "ユウガ", "姓" : "宮尾", "姓フリガナ" : "ミヤオ", "生徒番号" : "240002" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1127" }, ～ 中略 ～ { "fieldData" : { "主キー" : "74F2747E-11AF-47B9-B524-77431FCBB2FE", "名" : "蒼", "名フリガナ" : "ソウ", "姓" : "古家", "姓フリガナ" : "フルヤ", "生徒番号" : "240100" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1225" } ], "dataInfo" : { "database" : "20241007_dataapi", "foundCount" : 1076, "layout" : "全校生徒名簿_一部表示", "returnedCount" : 100, "table" : "全校生徒名簿", "totalRecordCount" : 1076 } } }
「response.dataInfo」にヒットした件数と取得した件数、「response.data」に取得したデータが格納されています
ヒット数に対して取得数が少ないのは、「limit」の初期値100件で制限されているからです
また、取得できるフィールドはレイアウトで表示しているものだけなので、一部のフィールドだけが取得されています
レコードの取得（条件指定）
先ほどは全データが対象となりましたが、条件を指定する事もできます
条件指定は「query」にJSONArray形式のデータで行います
スクリプト
# ################################################## # FileMaker Data API を使用したレコードの取得（条件指定） # ################################################## 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "action"; "read"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "version"; "vLatest"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "layouts"; "全校生徒名簿"; JsonString )] # 条件の指定 変数を設定 [$query; 値: JSONSetElement ( $query; "[0].姓"; "小林"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "query"; $query; JsonArray )] FileMaker Data API を実行 [選択; ターゲット: $result; $param] フィールド設定 [result::result; JSONFormatElements ( $param )]
という感じで「query」を指定すれば、姓に小林を含むデータだけがヒットします
他には、OR検索も可能です
スクリプト
# ################################################## # FileMaker Data API を使用したレコードの取得（条件指定） # ################################################## 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "action"; "read"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "version"; "vLatest"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "layouts"; "全校生徒名簿_一部表示"; JsonString )] # 条件の指定 変数を設定 [$query; 値: JSONSetElement ( $query; "[0].姓"; "小林"; JsonString )] 変数を設定 [$query; 値: JSONSetElement ( $query; "[1].姓"; "杉"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "query"; $query; JsonArray )] FileMaker Data API を実行 [選択; ターゲット: $result; $param] フィールド設定 [result::result; JSONFormatElements ( $param )]
この場合は、姓に小林か杉を含むデータがヒットします（杉山とか小杉とかもヒットする事になります）
結果
{ "messages" : [ { "code" : "0", "message" : "OK" } ], "response" : { "data" : [ { "fieldData" : { "姓" : "小林", "生徒番号" : "240007" }, "modId" : "4", "portalData" : {}, "recordId" : "1132" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉山", "生徒番号" : "240016" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1141" }, { "fieldData" : { "姓" : "若杉", "生徒番号" : "240092" }, "modId" : "4", "portalData" : {}, "recordId" : "1217" }, { "fieldData" : { "姓" : "若杉", "生徒番号" : "240196" }, "modId" : "4", "portalData" : {}, "recordId" : "1321" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉森", "生徒番号" : "240201" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1326" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉野", "生徒番号" : "240211" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1336" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉崎", "生徒番号" : "240259" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1384" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉野", "生徒番号" : "240275" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1400" }, { "fieldData" : { "姓" : "小杉", "生徒番号" : "230013" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1513" }, { "fieldData" : { "姓" : "高杉", "生徒番号" : "230033" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1533" }, { "fieldData" : { "姓" : "小林", "生徒番号" : "230102" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1602" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉山", "生徒番号" : "230112" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1612" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉浦", "生徒番号" : "230183" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1683" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉原", "生徒番号" : "230191" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1691" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉", "生徒番号" : "230206" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1706" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉森", "生徒番号" : "220022" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1897" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉江", "生徒番号" : "220062" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1937" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉森", "生徒番号" : "220124" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1999" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉崎", "生徒番号" : "220187" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "2062" }, { "fieldData" : { "姓" : "若杉", "生徒番号" : "220208" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "2083" }, { "fieldData" : { "姓" : "小杉", "生徒番号" : "220335" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "2210" } ], "dataInfo" : { "database" : "20241007_dataapi", "foundCount" : 21, "layout" : "全校生徒名簿_一部表示", "returnedCount" : 21, "table" : "全校生徒名簿", "totalRecordCount" : 1077 } } }
レコードの取得（ソート付き）
次に、取得データをソートした状態で取得してみましょう
ソート条件は「sort」にJSONArray形式のデータで行います
スクリプト
# ################################################## # FileMaker Data API を使用したレコードの取得（ソート付き） # ################################################## 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "action"; "read"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "version"; "vLatest"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "layouts"; "全校生徒名簿_一部表示"; JsonString )] # 条件の指定 変数を設定 [$query; 値: JSONSetElement ( $query; "[0].姓"; "小林"; JsonString )] 変数を設定 [$query; 値: JSONSetElement ( $query; "[1].姓"; "杉"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "query"; $query; JsonArray )] # ソート条件の指定 変数を設定 [$sort; 値: JSONSetElement ( $sort; "[0].fieldName"; "姓"; JsonString )] 変数を設定 [$sort; 値: JSONSetElement ( $sort; "[0].sortOrder"; "ascend"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "sort"; $sort; JsonArray )] FileMaker Data API を実行 [選択; ターゲット: $result; $param] フィールド設定 [result::result; JSONFormatElements ( $param )]
結果は下記の通りとなります
結果
{ "messages": [ { "code": "0", "message": "OK" } ], "response": { "data": [ { "fieldData" : { "姓" : "高杉", "生徒番号" : "230033" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1533" }, { "fieldData" : { "姓" : "若杉", "生徒番号" : "240092" }, "modId" : "4", "portalData" : {}, "recordId" : "1217" }, { "fieldData" : { "姓" : "若杉", "生徒番号" : "240196" }, "modId" : "4", "portalData" : {}, "recordId" : "1321" }, { "fieldData" : { "姓" : "若杉", "生徒番号" : "220208" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "2083" }, { "fieldData" : { "姓" : "小杉", "生徒番号" : "230013" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1513" }, { "fieldData" : { "姓" : "小杉", "生徒番号" : "220335" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "2210" }, { "fieldData" : { "姓" : "小林", "生徒番号" : "240007" }, "modId" : "4", "portalData" : {}, "recordId" : "1132" }, { "fieldData" : { "姓" : "小林", "生徒番号" : "230102" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1602" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉", "生徒番号" : "230206" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1706" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉浦", "生徒番号" : "230183" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1683" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉原", "生徒番号" : "230191" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1691" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉江", "生徒番号" : "220062" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1937" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉崎", "生徒番号" : "240259" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1384" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉崎", "生徒番号" : "220187" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "2062" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉山", "生徒番号" : "240016" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1141" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉山", "生徒番号" : "230112" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1612" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉森", "生徒番号" : "240201" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1326" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉森", "生徒番号" : "220022" }, "modId" : "2", "portalData" : {}, "recordId" : "1897" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉森", "生徒番号" : "220124" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1999" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉野", "生徒番号" : "240211" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1336" }, { "fieldData" : { "姓" : "杉野", "生徒番号" : "240275" }, "modId" : "3", "portalData" : {}, "recordId" : "1400" } ], "dataInfo" : { "database" : "20241007_dataapi", "foundCount" : 21, "layout" : "全校生徒名簿_一部表示", "returnedCount" : 21, "table" : "全校生徒名簿", "totalRecordCount" : 1077 } } }
先ほどと抽出条件は同じですが、結果がソートされて表示されている事がわかります
ちなみに、「ascend」が昇順、「descend」が降順となります
レコードの取得（ポータル）
ポータルデータの取得も試してみましょう
これまでのデータ取得結果を見ると、「portalData」というキーはありますが内容が入っていませんでした
これは、レイアウトにポータルが含まれていなかったからです
まずはポータルを含むレイアウトを作成してみます
ポータルの名称は「成績」としました
実際の表示はこんな感じ
ではこのレイアウトに対し、先程の小林さんだけを表示する処理を実行してみましょう
スクリプト
# ################################################## # FileMaker Data API を使用したレコードの取得（ポータル） # ################################################## 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "action"; "read"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "version"; "vLatest"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "layouts"; "生徒別成績"; JsonString )] 変数を設定 [$query; 値: JSONSetElement ( $query; "[0].姓"; "小林"; JsonString )] 変数を設定 [$param; 値: JSONSetElement ( $param; "query"; $query; JsonArray )] FileMaker Data API を実行 [選択; ターゲット: $result; $param] フィールド設定 [result::result; JSONFormatElements ( $param )]
結果
{ "messages": [ { "code": "0", "message": "OK" } ], "response": { "data": [ { "fieldData" : { "名" : "健悟", "姓" : "小林", "生徒番号" : "240007" }, "modId" : "4", "portalData" : { "成績" : [ { "modId" : "1", "recordId" : "15044", "試験成績::保健体育" : "", "試験成績::合計" : 198, "試験成績::国語" : 46, "試験成績::外国語" : 32, "試験成績::技術・家庭" : "", "試験成績::数学" : 40, "試験成績::理科" : 38, "試験成績::社会" : 42, "試験成績::美術" : "", "試験成績::試験名" : "1学期中間", "試験成績::音楽" : "", "試験成績::順位" : 292 }, { "modId" : "1", "recordId" : "15045", "試験成績::保健体育" : 32, "試験成績::合計" : 320, "試験成績::国語" : 30, "試験成績::外国語" : 35, "試験成績::技術・家庭" : 33, "試験成績::数学" : 37, "試験成績::理科" : 49, "試験成績::社会" : 44, "試験成績::美術" : 30, "試験成績::試験名" : "1学期期末", "試験成績::音楽" : 30, "試験成績::順位" : 315 }, { "modId" : "1", "recordId" : "15046", "試験成績::保健体育" : "", "試験成績::合計" : 164, "試験成績::国語" : 36, "試験成績::外国語" : 30, "試験成績::技術・家庭" : "", "試験成績::数学" : 36, "試験成績::理科" : 30, "試験成績::社会" : 32, "試験成績::美術" : "", "試験成績::試験名" : "2学期中間", "試験成績::音楽" : "", "試験成績::順位" : 332 }, { "modId" : "1", "recordId" : "15047", "試験成績::保健体育" : 38, "試験成績::合計" : 358, "試験成績::国語" : 40, "試験成績::外国語" : 34, "試験成績::技術・家庭" : 43, "試験成績::数学" : 38, "試験成績::理科" : 40, "試験成績::社会" : 47, "試験成績::美術" : 42, "試験成績::試験名" : "2学期期末", "試験成績::音楽" : 36, "試験成績::順位" : 287 } ] }, "portalDataInfo" : [ { "database" : "20241007_dataapi", "foundCount" : 6, "portalObjectName" : "成績", "returnedCount" : 4, "table" : "試験成績" } ], "recordId" : "1132" }, { "fieldData" : { "名" : "莉杏", "姓" : "小林", "生徒番号" : "230102" }, "modId" : "2", "portalData" : { "成績" : [ { "modId" : "1", "recordId" : "17762", "試験成績::保健体育" : "", "試験成績::合計" : 269, "試験成績::国語" : 54, "試験成績::外国語" : 61, "試験成績::技術・家庭" : "", "試験成績::数学" : 54, "試験成績::理科" : 47, "試験成績::社会" : 53, "試験成績::美術" : "", "試験成績::試験名" : "1学期中間", "試験成績::音楽" : "", "試験成績::順位" : 216 }, { "modId" : "1", "recordId" : "17763", "試験成績::保健体育" : 48, "試験成績::合計" : 487, "試験成績::国語" : 55, "試験成績::外国語" : 56, "試験成績::技術・家庭" : 50, "試験成績::数学" : 62, "試験成績::理科" : 56, "試験成績::社会" : 48, "試験成績::美術" : 63, "試験成績::試験名" : "1学期期末", "試験成績::音楽" : 49, "試験成績::順位" : 214 }, { "modId" : "1", "recordId" : "17764", "試験成績::保健体育" : "", "試験成績::合計" : 276, "試験成績::国語" : 51, "試験成績::外国語" : 57, "試験成績::技術・家庭" : "", "試験成績::数学" : 53, "試験成績::理科" : 61, "試験成績::社会" : 54, "試験成績::美術" : "", "試験成績::試験名" : "2学期中間", "試験成績::音楽" : "", "試験成績::順位" : 211 }, { "modId" : "1", "recordId" : "17765", "試験成績::保健体育" : 55, "試験成績::合計" : 524, "試験成績::国語" : 54, "試験成績::外国語" : 51, "試験成績::技術・家庭" : 58, "試験成績::数学" : 63, "試験成績::理科" : 64, "試験成績::社会" : 63, "試験成績::美術" : 57, "試験成績::試験名" : "2学期期末", "試験成績::音楽" : 59, "試験成績::順位" : 192 } ] }, "portalDataInfo" : [ { "database" : "20241007_dataapi", "foundCount" : 6, "portalObjectName" : "成績", "returnedCount" : 4, "table" : "試験成績" } ], "recordId" : "1602" } ], "dataInfo" : { "database" : "20241007_dataapi", "foundCount" : 2, "layout" : "生徒別成績", "returnedCount" : 2, "table" : "全校生徒名簿", "totalRecordCount" : 1076 } } }
ポータルのデータが取得できました
尚、各レコード4件のポータルデータが取得できていますが、実際に関連データは6件存在しています
これはポータルを4行表示の設定でスクロールバーを付けていないからで、ポータルの「垂直スクロールバーを許可」にチェックをいれると6件のデータが取得できます
長くなったので、今回はここまでとします
次回は「create」「update」「delete」「duplicate」の使用例を書いていく予定です
以上で今日のメモ書きは終了です
内容はいかがでしたか？
もしご意見やご要望、誤りの指摘などありましたら、下記フォームよりお気軽にご連絡ください