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作成日：2025年04月21日

FileMakerからPowerShellを利用してExcelファイルを作成する

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にゃん太

どうも、にゃん太です

FileMakerからExcelファイルを作成する方法ですが、PowerShellを使用する方法もあります

調べてみると、思いのほか簡単にできる様です

今回のメモでは、PowerShellを利用した作成方法を調べていきます


PowerShell の実行ポリシー

PowerShellについて調べてみると、実行ポリシーという言葉が出てきました
どうやら、実行ポリシーの設定によってはスクリプトが実行できないらしく、今回のFileMakerからExcelファイルを作成する処理も当然実行できません
Microsoft社のサイトを見てみると、現在のデフォルト設定は「RemoteSigned」となっており、特に問題は無いようです
しかし、過去のデフォルト設定は「Restricted」だった様で、その場合は実行できません
古い環境などで実行する場合も考慮して、実行ポリシーを調べる、変更する方法を調べてみます

PowerShell の実行ポリシーの取得と変更

PowerShellの実行ポリシーの取得および変更はコマンドプロンプトで実行できます
取得は「Get-ExecutionPolicy」、変更は「Set-ExecutionPolicy」です
実際にコマンドプロンプトで実行してみましょう

実行ポリシーの取得と変更
無事、取得も変更も実行できています
これを参考に、FileMakerで実行するスクリプトを作成してみます

権限確認

# ##################################################
# Power Shell の実行ポリシー確認と変更
# ##################################################

# クリップボード使用の確認
変数を設定 [$message; 値: "この処理はクリップボードを使用します。¶クリップボードを上書きされたくない場合は中止してください。"]
カスタムダイアログを表示 ["確認"; $message]
If [Get ( 最終メッセージ選択 ) = 2]
	全スクリプト終了
End If

# PowerShell の実行ポリシー取得
変数を設定 [$code; 値: "cmd /c PowerShell Get-ExecutionPolicy | clip"]
Eventを送信 [「aevt」;「odoc」; $code]
スクリプト一時停止/続行 [間隔（秒）: .1]
貼り付け [選択; powerShell::policy]
フィールドへ移動 []
変数を設定 [$auth; 値: GetValue ( powerShell::policy; 1 )]

# 実行ポリシー不足なら変更する
If [not Exact ( $auth; "AllSigned" ) and not Exact ( $auth; "RemoteSigned" ) and not Exact ( $auth; "Unrestricted" ) and not Exact ( $auth; "Bypass" )]
	# 変更前に確認
	変数を設定 [$message; 値: "現在の実行ポリシー：" & $auth & ¶]
	変数を設定 [$message; 値: $message & "権限が不足しています" & ¶]
	変数を設定 [$message; 値: $message & "「RemoteSigned」に変更してよろしいですか。"]
	カスタムダイアログを表示 ["確認"; $message]
	If [Get ( 最終メッセージ選択 ) = 2]
		全スクリプト終了
	End If
	
	# 実行ポリシーの変更
	変数を設定 [$code; 値: "cmd /c PowerShell Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser"]
	Eventを送信 [「aevt」;「odoc」; $code]
	
	# 変更後の実行ポリシー確認
	変数を設定 [$code; 値: "cmd /c PowerShell Get-ExecutionPolicy | clip"]
	Eventを送信 [「aevt」;「odoc」; $code]
	スクリプト一時停止/続行 [間隔（秒）: .1]
	貼り付け [選択; powerShell::policy]
	変数を設定 [$auth; 値: GetValue ( powerShell::policy; 1 )]
	If [not Exact ( $auth; "RemoteSigned" )]
		変数を設定 [$message; 値: "実行ポリシーの変更に失敗しました。¶"]
		変数を設定 [$message; 値: $message & "処理を中止します。"]
		カスタムダイアログを表示 ["ERROR"; $message]
		全スクリプト終了
	End If
End If

実行ポリシーを確認し、必要な権限がなければ変更する仕組みです
コマンドプロンプトの結果を取得するためにクリップボードを使用するので安易には使えませんが、こうした処理を組み込んでおけば、安心してPowerShellが使えそうです

PowerShell でExcelファイルを操作する

では、PowerShellでExcelファイルを操作する方法を見てみましょう

Excelアプリケーションを起動する
PowerShell

$xl = New-Object -ComObject Excel.Application;
ブックを新規作成する
PowerShell

$book = $xl.Workbooks.Add();
既存ブックを開く
PowerShell

$book = $xl.Workbooks.Open($path);
シートを新規作成する
PowerShell

$sheet = $book.WorksSheets.Add();
シートを取得する（番号）
PowerShell

$sheet = $book.Sheets(1);
シートを取得する（名前）
PowerShell

$sheet = $book.Sheets("Sheet1");
セルに書き込む（Range）
PowerShell

$sheet.Range("A1").Value = "PowerShell";
セルに書き込む（Cells）
PowerShell

$sheet.Cells.Item(1, 1).Value = "PowerShell";
セルの値を取得する（Range）
PowerShell

$val = $sheet.Range("A1").Text;
セルの値を取得する（Cells）
PowerShell

$val = $sheet.Cells(1, 1).Text;
画像を配置する（参考）
PowerShell

$sheet.Shapes.AddPicture($path, $linkToFile, $saveWithDocument, $left, $top, $width, $height);
VBAを実行する
PowerShell

$xl.Run($target);
ブックを保存する
PowerShell

$book.Save();
ブックを名前を付けて保存する
PowerShell

$book.SaveAs($path);
ブックを閉じる
PowerShell

$book.Close();
Excelアプリケーションを終了する
PowerShell

$xl.Quit();

他にもいろいろな処理が可能ですが、ここではこれぐらいにしておきます
これらの機能を使用して、VBSでExcelファイルの作成と同様の処理をPowerShell で実行していきます

PowerShell でExcelファイルを作成する


Excel作成

# ##################################################
# PowerShell でExcelテンプレートへ流し込み
# ##################################################

変数を設定 [$path1; 値: Get ( テンポラリパス )]
変数を設定 [$path2; 値: Substitute ( Middle ( $path1; 2; Length ( $path1 ) - 1 ); "/"; "\\" )]

# エクセルテンプレートの保存場所（保存用）
変数を設定 [$tempPath1; 値: $path1 & "temp.xltx"]
フィールド内容のエクスポート [data::テンプレート;「$TEMPpath1」; フォルダを作成:オン]

# エクセルテンプレートの保存場所（実行用）
変数を設定 [$tempPath2; 値: $path2 & "temp.xltx"]

# プロフィール写真の保存場所（保存用）
変数を設定 [$imagePath1; 値: $path1 & "img.jpg"]
フィールド内容のエクスポート [data::写真;「$imagePath1」; フォルダを作成:オン]

# プロフィール写真の保存場所（実行用）
変数を設定 [$imagePath2; 値: $path2 & "img.jpg"]

# PowerShellスクリプト
変数を設定 [$ps; 値: ""]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$xl = New-Object -ComObject Excel.Application;¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$xl.DisplayAlerts = $False;¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$xl.Visible = $True;¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$book = $xl.Workbooks.Open(" & Quote ( $tempPath2 ) & ");¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet = $book.Sheets(1);¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(4, 5).Value = " & Quote ( data::名前 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(6, 5).Value = " & Quote ( data::ふりがな ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(8, 5).Value = " & Quote ( data::生年月日 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(10, 5).Value = " & Quote ( data::血液型 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(12, 5).Value = " & Quote ( data::趣味 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells(14, 5).Value = " & Quote ( data::特技 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells(20, 3).Value = " & Quote ( data::自己PR ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells(29, 3).Value = " & Quote ( data::フリースペース ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Shapes.AddPicture(\"" & $imagePath2 & "\", 1, 1, 397, 114, 146, 146);¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "[GC]::Collect();"]

# PowerShellの保存場所（保存用）
変数を設定 [$ps1; 値: $path1 & "createXL.ps1"]

# PowerShellの保存場所（実行用）
変数を設定 [$ps2; 値: $path2 & "createXL.ps1"]

# PowerShellのエクスポート
フィールド設定 [powerShell::code; $ps]
フィールド内容のエクスポート [powerShell::code;「$ps1」; フォルダを作成:オン]

変数を設定 [$code; 値: $code & "$Content|Out-File -Encoding UTF8 -FilePath " & Quote ( $ps2 )]
Eventを送信 [「aevt」;「odoc」; $code]

これを実行すると、エクセルファイルが作成されました

エクセル作成（改行不備）
概ね期待通りに配置されましたが、自己PR欄の改行が正しく出力されていません
どうやら改行コードの問題の様です
FileMakerの改行コードは「Char ( 13 )」なので、これを「Char ( 10 )」に置き換えます

Excel作成

# ##################################################
# PowerShell でExcelテンプレートへ流し込み
# ##################################################

変数を設定 [$path1; 値: Get ( テンポラリパス )]
変数を設定 [$path2; 値: Substitute ( Middle ( $path1; 2; Length ( $path1 ) - 1 ); "/"; "\\" )]

# エクセルテンプレートの保存場所（保存用）
変数を設定 [$tempPath1; 値: $path1 & "temp.xltx"]
フィールド内容のエクスポート [data::テンプレート;「$TEMPpath1」; フォルダを作成:オン]

# エクセルテンプレートの保存場所（実行用）
変数を設定 [$tempPath2; 値: $path2 & "temp.xltx"]

# プロフィール写真の保存場所（保存用）
変数を設定 [$imagePath1; 値: $path1 & "img.jpg"]
フィールド内容のエクスポート [data::写真;「$imagePath1」; フォルダを作成:オン]

# プロフィール写真の保存場所（実行用）
変数を設定 [$imagePath2; 値: $path2 & "img.jpg"]

# PowerShellスクリプト
変数を設定 [$ps; 値: ""]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$xl = New-Object -ComObject Excel.Application;¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$xl.DisplayAlerts = $False;¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$xl.Visible = $True;¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$book = $xl.Workbooks.Open(" & Quote ( $tempPath2 ) & ");¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet = $book.Sheets(1);¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(4, 5).Value = " & Quote ( data::名前 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(6, 5).Value = " & Quote ( data::ふりがな ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(8, 5).Value = " & Quote ( data::生年月日 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(10, 5).Value = " & Quote ( data::血液型 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells.Item(12, 5).Value = " & Quote ( data::趣味 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells(14, 5).Value = " & Quote ( data::特技 ) & ";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells(20, 3).Value = \"" & Substitute ( data::自己PR; "¶"; Char ( 10 ) ) & "\";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Cells(29, 3).Value = \"" & Substitute ( data::フリースペース; "¶"; Char ( 10 ) ) & "\";¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "$sheet.Shapes.AddPicture(\"" & $imagePath2 & "\", 1, 1, 397, 114, 146, 146);¶"]
変数を設定 [$ps; 値: $ps & "[GC]::Collect();"]

# PowerShellの保存場所（保存用）
変数を設定 [$ps1; 値: $path1 & "createXL.ps1"]

# PowerShellの保存場所（実行用）
変数を設定 [$ps2; 値: $path2 & "createXL.ps1"]

# PowerShellのエクスポート
フィールド設定 [powerShell::code; $ps]
フィールド内容のエクスポート [powerShell::code;「$ps1」; フォルダを作成:オン]

変数を設定 [$code; 値: $code & "$Content|Out-File -Encoding UTF8 -FilePath " & Quote ( $ps2 )]
Eventを送信 [「aevt」;「odoc」; $code]

エクセル作成
今度は、改行コードも正しく出力されました

サンプルファイル

以上でPowerShellを利用したExcelファイルの作成処理は終了です
VBSの代替ツールとして使用できそうです
今回作成したファイルを公開していますので、ご興味がありましたらこちらからダウンロードしてご確認ください
メモ書き終了の案内イラスト

以上で今日のメモ書きは終了です

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