ちら裏メモ

TOP 　＞　 FileMakerからGoogleSpreadSheetを利用してExcelファイルを作成する（２）

作成日：2025年05月05日

FileMakerからGoogleSpreadSheetを利用してExcelファイルを作成する（２）

どうも、にゃん太です

FileMakerからGoogleSpreadSheetを利用してExcelファイルを作成する（１）の続きです

今回は、実際にスプレッドシートを操作する方法を書いていきます

Tokenの再取得処理

さて、先程の処理でアクセストークンを取得しました

このアクセストークンを使用してAPIにアクセスするのですが、当然ながら有効期限が設定されています

3600秒、即ち１時間経過すると無効になってしまうのです

これまでの取得作業は結構面倒だったと思います

これを毎回行うのはとても大変です

そんな時に利用するのがリフレッシュトークンです

このリフレッシュトークンを使用すれば手軽にアクセストークンが再発行できます

こちらは6ヶ月使用しないと無効になってしまいますが、その間に使用すれば有効期限が延長されます

定期的に実行する様にしておけば、事実上無期限に使用できる訳です

それでは、アクセストークンの再取得処理を作成してみましょう

Token再取得
# ##################################################
# Token再取得
# ##################################################

レイアウト切り替え [「トークン生成」(spreadSheet); アニメーション:なし]

If [Get ( タイムスタンプ ) >= spreadSheet::refreshTokenLimit]
	# リフレッシュトークンの期限切れ
	カスタムダイアログを表示 ["警告"; "リフレッシュトークンが不使用期間が長いために無効となりました¶再取得してください"]
	全スクリプト終了
	
Else If [Get ( タイムスタンプ ) >= spreadSheet::accessTokenLimit]
	# アクセストークンの期限切れ
	変数を設定 [$url; 値: "https://www.googleapis.com/oauth2/v4/token"]
	変数を設定 [$id; 値: "<>"]
	変数を設定 [$secret; 値: "<>"]
	変数を設定 [$refresh; 値: spreadSheet::refreshToken]
	変数を設定 [$grant; 値: "refresh_token"]
	変数を設定 [$curl; 値: "-d \"client_id=" & $id & "&client_secret=" & $secret & "&refresh_token=" & $refresh & "&grant_type=" & $grant & "\""]
	URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]
	
	# Token再取得
	変数を設定 [$token; 値: JSONGetElement ( $result; "access_token" )]
	フィールド設定 [spreadSheet::accessToken; $token]
	フィールド設定 [spreadSheet::accessTokenLimit; Get ( タイムスタンプ ) + 3600]
	フィールド設定 [spreadSheet::refreshTokenLimit; Get ( タイムスタンプ ) + 15552000]
	
End If

これでアクセストークンが再取得できます

実行すれば途中で作業を必要としないので、手軽に実行できます

スプレッドシートの操作

ようやく本命のスプレッドシートの操作です

枠サイズを変更したり、罫線を引いたりと色々な操作が可能ですが、ここでは基本操作だけ説明していきます

新規作成

新規スプレッドシートを作成します

作成場所は、マイドライブのカレントフォルダとなります

場所変更する場合は、Drive APIを使用すれば対応できます

新規作成
# ##################################################
# 新規スプレッドシートを作成
# ##################################################

スクリプト実行 [指定:一覧から;「Token再取得」; 引数: ]
変数を設定 [$token; 値: spreadSheet::accessToken]

# 新規作成処理
変数を設定 [$url; "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets"]
変数を設定 [$curl; ""]
変数を設定 [$curl; $curl & "-X POST 'https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets' \ "]
変数を設定 [$curl; $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" \ "]
変数を設定 [$curl; $curl & "-H \"Content-Type: application/json\""]
変数を設定 [$curl; $curl & "-H \"Content-Length: 0\""]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

# 作成したファイルのIDを格納
フィールド設定 [spreadSheet::createSheetID; JSONGetElement ( $result; "spreadsheetId" )]

カスタムダイアログを表示 ["報告"; "新規スプレッドシートを作成しました"]

これを実行すれば新規スプレッドシートが作成されました

作成したファイルのIDは「createSheetID」フィールドに格納していますので、内容を修正する場合はこのIDを使用します

ファイル名変更

スプレッドシートの名前を変更します

新規作成するのであれば、その時に名前が付けられると思うのですが、やり方が分からなかったので、作成後に変更する事を想定しています

ファイル名変更
# ##################################################
# ファイル名の変更
# ##################################################

スクリプト実行 [指定:一覧から;「Token再取得」; 引数: ]
変数を設定 [$token; 値: spreadSheet::accessToken]

# ファイル名変更
変数を設定 [$filename; 値: "<<変更後の名前>>"]
変数を設定 [$id; 値: spreadSheet::createSheetID]
変数を設定 [$request; 値: ""]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "requests[0].updateSpreadsheetProperties.properties.title"; $filename; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "requests[0].updateSpreadsheetProperties.fields"; "title"; 1 )]

変数を設定 [$url; "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & ":batchUpdate"]
変数を設定 [$curl; "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" -H \"Content-Type: application/json\" -X POST -d " & $request]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

カスタムダイアログを表示 ["報告"; "ファイル名を「" & $filename & "」に変更しました"]

以上で当該ファイルの名前が変更されます

読み取り

スプレッドシートに入力された値を取得したいという場合は多いでしょう

シートやセルを指定して取得する事ができます

取得
# ##################################################
# 読み取り処理
# ##################################################

スクリプト実行 [指定:一覧から;「Token再取得」; 引数: ]
変数を設定 [$token; 値: spreadSheet::accessToken]

# 読み取り処理
変数を設定 [$range; 値: "シート1!A1:B2"]
変数を設定 [$id; 値: spreadSheet::createSheetID]
変数を設定 [$url; "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & "/values/" & $range]
変数を設定 [$curl; "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" -H \"Content-Type: application/json\""]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

カスタムダイアログを表示 ["報告"; $result]

これで、指定のセルの値がJSON形式で取得できます

例えば、下記の様な形式となります

取得結果

入力

最後はデータの入力です

シート、セル、変更内容をJSON形式で指定して実行します

入力
# ##################################################
# 入力処理
# ##################################################

スクリプト実行 [指定:一覧から;「Token再取得」; 引数: ]
変数を設定 [$token; 値: spreadSheet::accessToken]

# ファイル名変更
変数を設定 [$id; 値: spreadSheet::createSheetID]
変数を設定 [$range; 値: "シート1!A1"]
変数を設定 [$url; 値: "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & "/values/" & $range & ":append?valueInputOption=RAW&insertDataOption=OVERWRITE"]
変数を設定 [$request; 値: ""]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "range"; $range; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "majorDimension"; "ROWS"; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "values"; "[[\"test1\"]]"; 4 )]
変数を設定 [$curl; ""]
変数を設定 [$curl; $curl & "-X POST \ "]
変数を設定 [$curl; $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" \ "]
変数を設定 [$curl; $curl & "-H \"Content-Type: application/json\" \ "]
変数を設定 [$curl; $curl & "-d " & $request]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

カスタムダイアログを表示 ["報告"; $result]

この処理を実行すると、A1セルに「test1」が入力されます

また、下記の様なJSONが返されます

取得結果

FileMakerからテンプレートに流し込む

それでは、これまでと同様にプロフィールカードのテンプレートに流し込む処理を実行します

テンプレート部分の作成もAPIで実行する事もできますが、面倒なので事前に用意します

スクリプト処理ですが、以下の流れで作成します

テンプレートを複製する
複製ファイルの名前を変える
テキストを流し込む
画像ファイルをGoogle Driveへアップロードする
画像をリンクする

この流れに沿って作成したのが以下の通りです

スプシ作成
# ##################################################
# スプレッドシートの作成
# ##################################################

スクリプト実行 [指定:一覧から;「Token再取得」; 引数: ]
変数を設定 [$token; 値: spreadSheet::accessToken]

# テンプレートファイルを複製
変数を設定 [$tempID; 値: spreadSheet::createSheetID]
変数を設定 [$url; 値: "https://www.googleapis.com/drive/v3/files/" & $tempID & "/copy"]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-X POST 'https://www.googleapis.com/drive/v3/files/" & $tempID & "/copy' \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Accept: application/json\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Content-Type: application/json\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Content-Length: 0\""]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]
変数を設定 [$id; 値: JSONGetElement ( $result; "id" )]

レイアウト切り替え [「data」(data); アニメーション:なし]
フィールド設定 [data::spreadSheetID; $id]

# 複製ファイルの名前を変更
変数を設定 [$filename; 値: "プロフィールカード"]
変数を設定 [$request; 値: ""]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "requests[0].updateSpreadsheetProperties.properties.title"; $filename; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "requests[0].updateSpreadsheetProperties.fields"; "title"; 1 )]
変数を設定 [$url; 値: "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & ":batchUpdate"]
変数を設定 [$curl; 値: "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" -H \"Content-Type: application/json\" -X POST -d " & $request]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

# ##### データの流し込み #####

# 名前～特技
変数を設定 [$range; 値: "シート1!E4:E14"]
変数を設定 [$request; 値: ""]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "range"; $range; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "majorDimension"; "ROWS"; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "values"; "[
	[\"" & data::名前 & "\"],
	[\"\"],
	[\"" & data::ふりがな & "\"],
	[\"\"],
	[\"" & data::生年月日 & "\"],
	[\"\"],
	[\"" & data::血液型 & "\"],
	[\"\"],
	[\"" & data::趣味 & "\"],
	[\"\"],
	[\"" & data::特技 & "\"]
]"; 4 )]
変数を設定 [$curl; 値: ""]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-X POST \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Content-Type: application/json\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-d " & $request]
変数を設定 [$url; 値: "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & "/values/" & $range & ":append?valueInputOption=RAW&insertDataOption=OVERWRITE"]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

# 自己PR
変数を設定 [$range; 値: "シート1!C20"]
変数を設定 [$request; 値: ""]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "range"; $range; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "majorDimension"; "ROWS"; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "values"; "[[\"" & data::自己PR & "\"]]"; 4 )]
変数を設定 [$curl; 値: ""]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-X POST \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Content-Type: application/json\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-d " & $request]
変数を設定 [$url; 値: "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & "/values/" & $range & ":append?valueInputOption=RAW&insertDataOption=OVERWRITE"]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

# フリースペース
変数を設定 [$range; 値: "シート1!C29"]
変数を設定 [$request; 値: ""]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "range"; $range; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "majorDimension"; "ROWS"; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "values"; "[[\"" & data::フリースペース & "\"]]"; 4 )]
変数を設定 [$curl; 値: ""]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-X POST \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Content-Type: application/json\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-d " & $request]
変数を設定 [$url; 値: "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & "/values/" & $range & ":append?valueInputOption=RAW&insertDataOption=OVERWRITE"]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

# 写真のアップロード
変数を設定 [$filename; 値: "image.jpg"]
変数を設定 [$file; 値: data::写真]
変数を設定 [$curl; 値: ""]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-X POST -L \"https://www.googleapis.com/upload/drive/v3/files?uploadType=multipart\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" -H \"Content-Type: multipart/form-data\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-F \"metadata={name : '" & $filename & "'};type=application/json;charset=UTF-8\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-F file=@$file"]
変数を設定 [$url; 値: "https://www.googleapis.com/upload/drive/v3/files?uploadType=multipart"]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]
変数を設定 [$photoID; 値: JSONGetElement ( $result; "id" )]

# 写真の配置
変数を設定 [$range; 値: "シート1!C29"]
変数を設定 [$request; 値: ""]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "range"; $range; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; "majorDimension"; "ROWS"; 1 )]
変数を設定 [$request; 値: JSONSetElement ( $request; JSONSetElement ( $request; "values"; "[[\"=IMAGE(\\\"https://drive.google.com/uc?export=download&id=" & $photoID & "\\\",4,180,180)\"]]"; 4 )]
変数を設定 [$curl; 値: ""]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-X POST \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Authorization: Bearer " & $token & "\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-H \"Content-Type: application/json\" \ "]
変数を設定 [$curl; 値: $curl & "-d " & $request]
変数を設定 [$url; 値: "https://sheets.googleapis.com/v4/spreadsheets/" & $id & "/values/" & $range & ":append?valueInputOption=RAW&insertDataOption=OVERWRITE"]
URLから挿入 [選択; ダイアログあり:オフ; ターゲット:$result; $url; cURLオプション:$curl; URLを自動的にエンコードしない]

カスタムダイアログを表示 ["報告"; "プロフィールカードを作成しました"]

これでスクリプトは完成です

早速実行してみましょう

出来上がったスプレッドシートを開くと、警告が出て画像が表示されていません

どうやら画像表示に許可を与える必要がある様です

許可を与えれば、無事表示されました

サンプルファイル

以上でGoogle Sheets APIを利用した処理は完成です

他に上手い方法があるかも知れませんが、現時点で画像が手間なしで表示されないのが問題です

また、作成ファイルのダウンロードもセキュリティ上、色々と難しい事になりそうです

手軽に利用するにはまだまだ検討が必要そうです

今回作成したファイルを公開していますので、ご興味がありましたらこちらからダウンロードしてご確認ください

以上で今日のメモ書きは終了です

内容はいかがでしたか？

もしご意見やご要望、誤りの指摘などありましたら、下記フォームよりお気軽にご連絡ください

ご連絡フォーム

概要連絡内容メールアドレス